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長文の喪中はがき [あんなことこんなこと]

この時期になると郵便受けの喪中のはがきを手にとると誰からだろうと不安な思いで差出人を見てしまいます。

知人、友人が遠方にいる私たちにとってはこの時期になって初めて知る得ることが多いからです。

夫あてに届いた宝塚に住む元同僚からの喪中のはがきにとても心動かされるものがありました。

それは、パソコンでの12フォントサイズで「喪中につきご挨拶を失礼させていただきます」
という一行の後に同じフォントサイズで35行もの長文が綴られていました。

奥様のお母さまが百一歳(大正3年生まれ)の天寿をまっとうされたという文から始まり、その方は小さいころ父親を亡くすも母親の「一人前の人間になるには教育が何より必要だ」との考えにより広島市立女子高等学校に学び、バレーボールで青春を謳歌し、「正さん(娘婿)英語のウオーターのオは(o)ではのうて(a)なんだね。」などど確かめたり、「鶴亀算は解くのがおもしろかったが今でもやっているのかね。」と聞いたり、デイサービスでは三桁の繰り上がり・繰り下がりの筆算をすらすら解いてスタッフを驚かせることもたびたびだったそうです。

戦争中、広島で幼い次男がぐずりだし乗ろうとした電車を見送った瞬間電車が炎上、原爆投下だったそうです。
熱風に吹き飛ばされその時出兵中の夫の幻が現れ二人とも火傷痕は生涯残ったけれど生き延びたそうです。
原爆の体験者としてその日のことは繰り返し聞かされていたらしくはがきにもその悲惨さを書いております。
三人の子供に恵まれ、夫亡きあとは趣味の挿絵や洋裁に打ち込み自由で自立した生活をおくりました。で結ばれていました。

こんなに長文の喪中はがき、しかも自分のお母さまではなく奥様のお母さまの生涯をたくさんの人に知ってほしいという思いがほとばしった喪中はがきは初めてでした。

読み終えると顔も知らない春子さん(というお名前だそうです)をとても身近に感じていました。

s-DSC06768.jpg
朝日を浴びたヤマボウシです。
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ちあき

大根の醤油漬けありがとうございました。
サワー漬けを作ったばかりでなかなか作れませんでしたが今日
切干大根作りと一緒に作ってみました。
明日食べるのが楽しみです。
by ちあき (2016-11-29 18:33) 

れいれい

こんばんは
いろいろ作っていますね!
切干大根、おいしいですよね。
今は時期もいいのかもしれませんね。
作ってみたくなりました。
by れいれい (2016-11-30 00:08) 

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